宇宙天気 2011/ 2/19

宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)	Supported by KNCT
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の

宇宙天気概況

Y. Obana

最新状況 (12:20)

今日、M1.4の中規模フレアが発生しました。
また、M6.6の中規模フレアが昨日発生しています。

太陽風の速度がやや高くなっています。

磁気圏は静かです。

太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)

発生日	JST	検出
2/19	11:41	C3.0
	05:52	M1.4
	04:15	C7.1
	03:50	C4.4
	02:47	C3.9
	00:46	C5.6
2/18	23:56	C5.1
	23:26	C4.1
	23:00	M1.0
	21:45	M1.5
	21:15	C3.0
	19:22	M1.1
	18:55	M6.6
	18:00	C4.3
	16:11	C7.7
	15:26	C8.6
	13:43	C4.0
	12:00	C1.9
2/17	21:27	C2.5
	19:25	C2.7
	18:23	C2.5
	11:46	C2.4
	10:41	C6.1
	09:04	C2.8
	06:04	C4.3
	00:27	C7.7

黒点 2/19 (NOAA)

群	数	磁場	フレア
1158	25	βγδ	M1
1161	28	βγ	C4
1162	18	βγ	M7

太陽風 (ACE)

時刻 JST	速度 km/s	南北磁場 nT
11:57	516	-1.1
-2 h	522	-1.1
-4 h	555	-1.2
-6 h	591	+0.1
-8 h	439	-0.0
-10 h	485	-0.6
-12 h	580	-3.9

磁気圏 (NICT)

時刻 JST	環電流 nT	沖縄擾乱 nT
11:59	-32	12/ 11
-2 h	-35	19/ 5
-4 h	-38	12/ 7
-6 h	-40	17/ 10
-8 h	-40	25/ 11
-10 h	-47	16/ 14
-12 h	-45	1/ 12

放射線 (GOES)

時刻 JST	プロトン 10MeV	電子 2MeV
最新	0.1 →	9x10^0
2/19	0.3	1x10^1
2/18	0.4	4x10^1
2/17	0.6	3x10^1
2/16	2.3	2x10^1
2/15	2.6	2x10^3

静か

激しい

非常に

リアルタイムデータ

27日周期・短期 (swnews)

黒点・群番号 (SOHO)

SDO黒点・動画 (SDO)

太陽X線 (GOES)

SolarMonitor (TCD)

EIT195 (SOHO)

AIA193・動画 (SDO)

AIA304・動画 (SDO)

EIT284 (SOHO)

情報ページ

Space Weather Prediction Center

これまでの経過 (過去のニュースの閲覧・全リスト): 2011/ 2/15 13:17　X2.2の大規模フレアが発生しました。地球方向にCMEも激しく噴き出しています。; 2011/ 2/16 11:00　X2.2フレアによるCMEが観測されています。明日以降太陽風の乱れがやって来るでしょう。; 2011/ 2/17 12:57　1158黒点群は活動的な状態が続いています。Xフレアによる太陽風擾乱の到来が近付いています。; 2011/ 2/18 08:23　高速風はまだ始まっていません。到来が遅れるほど、乱れは小さいものになります。; 2011/ 2/18 20:01　M6.6の中規模フレアが発生しました。1161黒点群が活動を強めているようです。; 最新のニュース

2011/ 2/19 12:20　更新
1162黒点群が出現して、中小規模フレアを頻繁に起こしました。太陽風の乱れは続いています。

担当　篠原

昨夜、18日19時(世界時18日10時)に発生したM6.6の中規模フレアは、
1161黒点群のすぐ北に発生した1162黒点群で起きたものでした。
その出現の様子を、SDO衛星の可視光写真で紹介します。

1162黒点群は、18日16時(世界時18日7時)のC7.6を初めに、
C4.2、M6.6、M1.0、M1.0、C5.5、C7.1、M1.3と、
次々にフレアを起こしています。
しかし、そこまでで一旦落ち着いて、今朝以降は静かになっています。
黒点群の活動が一休みして、再び活発化することはよく見られることなので、
今後も注意が必要です。

一方、西にだいぶ傾いた1158黒点群も、C8.5、M1.4、C5.0など、
活動を続けています。

GOESのX線グラフの活発な変化には、
1162群と1158群の両方が含まれているのです。

太陽風の乱れは、現在も磁場強度13nT、速度500km/秒と乱れが続いています。
(2枚目にACEの3日幅のグラフを掲載します。擾乱の全体を見ることができます)

今回の擾乱では、速度(ACEの図の黄色線)の乱れは、
500km/秒台を中心に最大600km/秒に達した程度でしたが、
磁場強度(白線)の強まりが非常に目立ち、
昨日の昼頃、18日13時(世界時18日4時)には30nTにまで強まりました。

ただし、磁気圏への影響度を決める南北成分(赤線)は、
特に前半の磁場が最も強まった頃は北寄り(プラス向き)に推移し、
磁気圏へは大きな擾乱をもたらしませんでした。
この時間帯のAE指数は、
一時的な南向き(マイナス向き)に反応した700nTの変動だけです。

その後、磁場の南北成分は0nT付近で小幅の変化をするようになり、
弱い南向きになって、AE指数600nTの変化が起きる程度に留まっています。

京都大学WDCのDst指数も、磁場の変化は-50nT規模の減少で、
特に目立った磁気嵐にはなっていないようです。

この後は、太陽風の乱れも次第に終息に向かい、
明日いっぱいくらいで落ち着くのではないかと思います。

SDO衛星による1161黒点群の出現の様子。
(c) SDO (NASA)、動画加工 : 宇宙天気ニュース