宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (12:45)
今日、C9.3の小規模フレアが発生しました。
また、M1.8の中規模フレアが昨日発生しています。
太陽風南向き磁場が大きくなっています。
磁気嵐が非常に発達しています。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
11/ 6 12:22 C9.3
09:58 C4.7
06:09 C9.3
05:05 C2.5
02:37 C4.4
11/ 5 23:29 M1.7
20:33 M1.8
11/ 4 12:56 C2.4
07:31 C3.4

黒点 11/ 6 (NOAA)
磁場 フレア
3474 2 β C2
3477 8 β ---
3478 1 α ---
3479 3 β ---
3480 6 β M2
3482 1 α ---

太陽風 (DSCOVR)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
12:34 481 -6.1
-2 h 479 -6.2
-4 h 470 +11.4
-6 h 469 +10.8
-8 h 464 -8.1
-10 h 463 -15.9
-12 h 476 -17.9

磁気圏 (京大)
時刻
JST
Dst
nT
 
nT
12:30 -133 -/ -
-2 h -114 -/ -
-4 h -129 -/ -
-6 h -152 -/ -
-8 h -165 -/ -
-10 h -152 -/ -
-12 h -75 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^1
11/ 6 0.4 9x10^1
11/ 5 0.4 1x10^4
11/ 4 0.6 5x10^3
11/ 3 0.5 4x10^3
11/ 2 0.3 4x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期短期
太陽写真 (swnews)
黒点動画 (SDO)
X線3日1日 (GOES)
SolarMonitor (TCD)
Latest Events (SolarSoft)
AIA193動画 (SDO)
AIA304動画 (SDO)
AIA131動画 (SDO)
SUVI195 (GOES)
SUVI131 (GOES)
LASCO (SOHO)
STEREO (STEREO)
太陽風 1日 (DSCOVR)
太陽風 7日 (DSCOVR)
ACE1日7日 (ACE)
衛星電子 (GOES)
衛星陽子 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
K指数 (NOAA)
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情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの 閲覧全リスト)
2023/11/ 1 14:15 太陽風の速度は次第に低下して、やや高速になっています。
2023/11/ 2 12:31 太陽の南東の端でMフレアが発生しました。太陽風は平均的な状態です。
2023/11/ 3 15:03 太陽風は低速になり、磁気圏も穏やかです。
2023/11/ 4 13:11 CMEが発生しています。太陽風は低速で、磁気圏は穏やかです。
2023/11/ 5 13:17 太陽風は低速ですが、磁場の強まりが到来しています。
最新のニュース

2023/11/ 6 12:45 更新
太陽風の乱れが到来して、磁気圏の活動が激しくなっています。

担当 篠原

昨夕、5日17時10分(世界時5日8時10分)に
DSCOVR衛星で太陽風の急な変化が観測されました。
太陽風の速度は、320km/秒から420km/秒へ、
磁場強度は、15nTとそれまでにゆっくりと強まっていたのですが、
急に23nTへ、続いて34nTへ強まっています。

3日に発生したCME(コロナ質量放出)による
太陽風の乱れが到来した様です。
CMEの発生から約2日、
昨日紹介したNOAA/SWPCの予報に対して半日早い到来です。

茨城県石岡市柿岡の気象庁地磁気観測所の地上磁場観測では、
5日18時(世界時5日9時)頃に磁場の強まりが発生していて、
この頃に乱れが地球に到達しました。

太陽風磁場の南北成分は、
初めに大きく南向きに強まり、-25nTに達しています。
しかし、南向きの変化は1時間ほどで終わり、
一旦、北向きに切り替わります。
この頃、磁場強度は20nTから40nTへ更に強まり、
速度も400km/秒から500km/秒へ高まって、高速風になります。

磁場の南北成分は、
5日22時(世界時5日13時)頃から再び南向きに切り替わり、
-15〜 -20nT程度の強まりが4時間ほど続きました。
その後は、一時的な北向きの変化を挟んで、
-7nT程度の南向きの状態が続いています。

この変化により磁気圏では激しい活動が発生して、
AE指数は1000nTに達する大きい変化が半日程続き、
最大で1800nTに達する変化も記録しています。
また、Dst指数の速報値は、-165nTまで大きく下がっていて、
大きい磁気嵐が発生しています。

静止衛星であるGOES衛星は、
通常は磁場が北向きになっているのですが、
太陽風磁場が南向きに強まったため、磁気圏の磁場がはぎ取られ、
衛星が磁気圏の外に出てしまい、
一時的に磁場の方向が南向きになっています。

現在の太陽風は、速度は480km/秒とやや高速。
磁場強度は、18nTと強まった状態が続いています。
磁場は南向きの状態が続いているので、
変化の規模は下がりますが、
磁気圏は活動的な状態が続きそうです。

SDO衛星AIA193の太陽コロナ写真では、
南半球のコロナホールが西側に半分近く進んでいて、
影響が始まる目安の位置に近付いています。
太陽風は、磁場強度は次第に弱くなると思いますが、
速度は高まった状態が続くかもしれません。


太陽は、南東(左下)の3480黒点群の活動が強まり、
昨夜、5日20時半(世界時5日11時半)にM1.8、
5日23時半(世界時5日14時半)にM1.6の中規模フレアと、
その後も、C4.4、C9.3などの小規模フレアが発生しています。

この領域の活動は続くでしょうか。
注目してください。




地上磁場データでは、5日18時(世界時5日9時)頃に急な強まりが発生しています。
(c) 気象庁地磁気観測所


Dst指数(速報値)は、最大で -165nT に達しています。
(c) 京都大学WDC


GOES衛星では、磁場が一時的に南向き(マイナス)になりました。通常は北向き(プラス)です。
(c) データ:NOAA/SWPC


SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子
(c) SDO (NASA)



SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。
(c) SDO (NASA)



DSCOVRが観測した太陽風の磁場(黒線は全体の強度、赤線は南北成分)
磁場の向き、プラズマの密度、速度、温度
(c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース



AE指数(速報値)
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学WDC




27日の太陽周期に合わせた図
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
コロナ
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
φ (度)
磁場 Bz,Bt
nT
Dst
nT
磁場短期変動
nT
イプシロン
MW
GOES 電子
/cm^2 s sr
GOES 陽子
/cm^2 s sr

コロナ
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
φ (度)
磁場 Bz,Bt
nT
Dst
nT
磁場短期変動
nT
イプシロン
MW
GOES 電子
/cm^2 s sr
GOES 陽子
/cm^2 s sr



GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm
(c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース




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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。